第37回敬老会 The 37th ‘keiro-kai’ (recreational meeting for the aged)
先日、サントス日本人会で第37回敬老会が開催された。
日本人会の会館に、80歳以上の会員であるおじいちゃんおばあちゃんたちを招き、お昼ご飯を振る舞い、踊りやコーラスなどで楽しんでもらう会である。
37回、という積み重ねには驚かされるばかりだが、以前は60歳以上のお年寄りが招待の対象であったというのも驚きである。今60歳以上を招待すると、もてなす側の人数が足りなくなってしまうということだろう。改めて日系社会の高齢化を意識させられた。
恥ずかしながら、日本でこのように地域のお年寄りを招いての敬老会はあるのか、わからない。あったのかもしれないが、参加したことはないし、自分の祖父母に敬老の日として何か特別にした記憶もこれと言ってない。今のお年寄りが今自分がこの世にいるという歴史を作ってきた、という認識が非常に薄かったように感じる。
日本語学校からは、劇の発表を行った。お話は、「浦島太郎」。かんたんな日本語にされたセリフだったが、動きもあると生徒にはなかなか困難だったようである。しかし、日本人会に寄付された着物、そして豪華な打掛を着て、生徒たちにとっても楽しんでもらえたようだ。
おじいちゃん、おばあちゃんたちは、よく知っている浦島太郎の歌を聞いて懐かしそうに一緒に歌い、華やかな衣装と若い人たちの頑張る姿に手を叩いて喜んでくれた。
日本語がわかるおじいちゃん、おばあちゃんが少ないサントス。ポルトガル語だけの環境になっても、敬老会というお年寄りに感謝を伝える行事は続いていってほしいと思った。