Tereréのお話 Story of Tereré
日本から飛行機で36時間。へとへとになりながらパラグアイに着いてもう5カ月が過ぎました。
発見の日々で、すごい速さで毎日が過ぎて行きます。
パラグアイではスペイン語とグアラニー語が使われています。
私の暮らしている町は、日系移住地として発展してきた町で日系人の方も住んでおられます。
だんだん熱く話が盛り上がってくると日本語からスペイン語、スペイン語からグアラニー語に言葉が切り替わっていきます。
スペイン語もまだまだ下手くそな私でも切り替わったときはすぐにわかります。
グアラニー語は「濁音」や「半濁音」、「拗音」の言葉が多いからです。
ピポパポ、ジャジュジョ、ニャニュニョと聞こえ始めたら、「あ、グアラニーだ!」とわかります。
私がこの町に来て初めて覚えたグアラニー語は
「ジャウーテレレ!(テレレを飲みましょう!)」
最近日本でも人気があるマテ茶はパラグアイでは大切な飲み物です。
温かいお湯を入れたものを「マテ(Mate)」、冷たい水を入れたものを「テレレ(Tereré)」と言います。
葉っぱをカップの中に入れて、水を入れ、ストローで吸って飲みます。
ひとつのコップをみんなで回し飲みするのが習慣です。
日本でこの話を聞いたときは「間接キス・・・」と少し抵抗がありましたが、もうすっかり慣れたものです。
間接キスだのなんだのは関係なく、なにより暑いときはテレレが無性に飲みたくなるのです。
みんな家の前に座って何時間もテレレを回しながら飲んでいます。
いろんな人といっしょにお茶を飲みながらのんびり話すことで仲が深まるそうです。
またマテやテレレには「Yuyo(ジュジョ)」と呼ばれる生の薬草を入れたり、専用の「Yerba(ジェルバ)」を入れます。
自分の好みや体調に合わせて、葉を変えます。
人それぞれ自分の味を持っています。
私もいろいろとためし、自分の好みの組み合わせが分かってきました。
最近、口内炎ができて痛い!痛い!と騒いでいたら、同僚の方が口内炎に効く薬草を摘んできてくれました。
パラグアイの人々はどの葉がどんな病気に効くのか知っています。
そして庭に葉を植えて育てている人も多いです。
薬に頼らずナチュラルな方法で病気が治せるのもとても興味深いです。
今日もパラグアイにはゆったりとした時間が流れています。