二つの公用語ースペイン語とグアラニー語ー Two official languages in Paraguay ~Spanish and Guaraní~
パラグアイの公用語をご存知ですか?
そう「スペイン語」です。
しかしもう一つあるのです。
それは「グアラニー語」!!
「グアラニー語」は南アメリカ先住民の言語です。
ヨーロッパの植民地支配があった中、南米の他の国々は言語を統一されたのに、今でもこのグアラニー語がパラグアイに残っているのはなぜなのか個人的に気になっています。
パラグアイ人の多くは、スペイン語とグアラニー語のどちらも理解することができます。もちろん公立学校で正規の授業としてグアラニー語を教えています。お札にもグアラニー語での表記もあります。
パラグアイのスペイン語にはたくさんのグアラニー語がまざっており、独特の言語になっています。このパラグアイのスペイン語を「Jopara(ジョッパラ)」という言い方をします。グアラニー語で「ごちゃまぜ」という意味です。
「来て!」は
スペイン語で「Veni!(ベニ)」 ジョパラでは「Veni py~!!(ベニ プ~)」
都市部では現在あまりグアラニー語を使わなくなったようですが、地方では日常生活はほぼグアラニー語というところもあるようです。またグアラニー語はパラグアイだけではなく、ブラジルやアルゼンチンの地名としても残っています。
イグアスの滝で知られるYguazuは、グアラニー語でY(イ)は水や川、Guazu(グアス)は壮大な,偉大な という意味で、「大いなる水」となります。
パラグアイで生活をして、グアラニー語を聞いていて、おもしろいと思ったのはグアラニー語と日本語は似ていることです。
たとえば「Ama(アマ)」は「雨」という意味。
日本に行ったことのあるパラグアイ人の方々は日本人の名前を聞いて、グアラニー語と同じ音でびっくりしたそうです。
たとえば 「オクダ」は「雨が降りそう」、「カネコ(オ)」は「疲れている」、「アカネ」は「頭が悪い」などなど。
私は日本で生まれ育ったので、一つの「日本語」世界で育って来ました。
しかしここパラグアイでは、生まれたときから「スペイン語」と「グアラニー語」二つの世界に自然に触れられるので、
とてもうらやましいと感じています。
日本語学校でのある日、
学生たちが
「先生はñaña(ニャニャー)だ!」とにやにやしながら私に言いました。
聞いたところ「ñaña(ニャニャー)」は「悪魔、悪い」という意味だそうです。
こうやって私は少しづつ子どもからグアラニー語を教えてもらっています。