運動会と鯉のぼり The Sports Day and ‘Koi-Nobori (Carp streamers)’
5月4日。子どもの日から直近の日曜日に当たるこの日、我がポルトヴェーリョ日系クラブにて運動会が行われました。
学校の運動会というと、どうしても生徒たちが主役というイメージがありますが、初めて参加するブラジルでの運動会は一風変わったものでした。
そもそもこの学校では、日系も非日系も、そして年代も子どもから大人まで多様な人たちが日本語を学んでいます。加えてこの運動会には、そうした生徒たちの親や親類はもちろん、友達やさらには全く何の関係ない人まで、誰でも自由に飛び入り参加可能という実にオープンな催しなのでした。
メーデーで祝日だった5月1日から、カウンターパート宅で着々と準備を進めていたシュハスキーニョ(串焼き肉)や、日系クラブ名物焼きそばはこの日も大人気。すっかりクラブのイベントには欠かせない存在となっているようです。
徒競争やリレーといった日本でもなじみ深いものから、箸での豆つかみ競争や缶釣り競争などユニークなものまで種目はさまざま。途中強烈なスコールに見舞われるも、最後の玉入れと綱引きの頃には再び晴天となり大団円、朝から夕方におよぶ長い一日を終えたのでした。
この日、会場には大きな鯉のぼりが揚げられました。
思い起こせば小学生の頃、我が家では毎年ゴールデンウィーク前になると庭に鯉のぼりをたてたものでした。
中学生以降になると、そもそもこの期間まともに実家にいなかったこともあって、そのような記憶はぷっつり途絶えます。この日、まともに鯉のぼりが空に揚がる瞬間を間近で見たのは、小学生以来約20年ぶりということになるでしょう。その点、この運動会の参加者たちは、毎年一回この光景を見ているわけで、少なくとも鯉のぼりに関しては、日本人である私より地球の反対側に住む彼らのほうがはるかに親しみのある存在なんだな、と妙に感心してしまったのでした。
ちなみに。
私は徒競争成人男子の部に半ば無理やり参加させられたのですが、現役の野球選手や大学の陸上選手に交じってどうにか2位を獲得。普段エラソーにしている教師としての面目を辛うじて保つとともに、半年にわたって行ってきたダイエットもあながち無駄ではなかったなと、一人胸を撫で下ろしたのです。