新年に行われるブラジル、サンパウロ州での拝賀式 ’Haiga’ Ceremony for the new year in São Paulo, Brazil
<ブラジルからPaulaのブログ>
日本語教師として活動しているオザスコ市の日系人協会には、様々なイベントがある。日本人の私でも初体験だった行事のひとつが、年始に行われた「拝賀式」だ。
元旦に職場でもある会館のホールへ行くと、二つの国旗が飾られていた。
国旗の前にはお神酒と鏡餅。ここオザスコ市内にはお寺もあり、そこでつかれたものだ。
協会の会長をはじめ、各部活動の顧問も集まっていた。普段はポロシャツなどの軽装の彼らも、今日だけはスーツ姿。真夏の正装で「あけましておめでとうございます」と言い合う風景は、お盆休みに集う親戚同士のようにも見えた。握手や頬にキスをする仕草がブラジル流の挨拶だが、この日だけはお辞儀に切り替わる。
ブラジル国歌を歌ったあと、日本国歌の斉唱。二つの国の歌を知っているということは、素直に素敵なことだなと思った。帰国するまでにはぜひブラジル国歌も覚えて帰りたいものだ。
会長の新年の挨拶を終え、お神酒、そして万歳三唱。最後はみんなでお雑煮とお汁粉を頂いた。
日本での冬のお正月と違って、汗をかきながら食べるお雑煮には不思議な感覚を覚えた。それでもブラジルの「日系人の味」は温かく幸せな気分にしてくれた。
1年の計は元旦にあり。2つの文化、2つの国歌、2つのアイデンティティーで成り立つこのコミュニティーは、今年もここからはじまっていくのだろう。