ルシアナ、15歳の誕生パーティーで華麗に変身する Luciana, from a pupa to a butterfly at the 15th Birthday
ブラジルでは、15歳の誕生日が人生の節目としてとても重要な日とされています。
少し余裕のある家庭では大抵盛大にお祝いをします。
これは周辺の中南米諸国にも広く見られる習慣のようで、かつての社交界デビューの習わしの名残りだとか。
祝い方はそれぞれで、最も一般的なのは親戚や友人を呼んで盛大なパーティーを催すこと。家庭によっては、パーティーの代わりに、大人への第一歩を踏み出した証として親が国外旅行をプレゼントする、といったケースもあるそうです。
日本における成人式(を5年ほど前倒ししたもの)のような感じといったところでしょうか。
それはさておき、先週の土曜日に、私の生徒であるルシアナちゃんが15歳を迎え、街中の会場を借り切っての盛大な誕生パーティーが行われました。
普段は垢抜けないルシアナも、この日ばかりはばっちりおめかし、華麗にドレスを着こなします。思わず目を疑いました(笑)
普段はあまり感情を表に出さないタイプの彼女ですが、両親からの愛情に溢れたメッセージが読まれるや否や号泣。再び目を疑いました。
(雰囲気的に、写真撮れず)
ルシアナは、サンパウロ生まれの日系三世。お父さんの仕事の都合で、8年前にここポルトヴェーリョに引っ越してきました。
私は昨年7月の赴任以来、週に2回彼女に日本語の個人授業を行っています。
昨年末には日本語能力試験のN4に合格しました。
そして今年の7月には、試験や作文、そして面接を経て、JICAの主催する日系社会次世代育成研修にもめでたく合格することができました。
これは、12歳~16歳までの日系人子弟を対象に約1ヵ月間、日本で中学校体験入学やホームステイ、その他研修を通して、自らのルーツである日本を体験し、理解を深めることを目的としたプログラムです。
赴任以来、この研修に受かることを大きな目標に一緒に勉強を続けてきたので、合格の知らせを聞いたときは二人して飛び上がって喜んだものです。
研修へは、来年の1月に出発します。
日本は初めてというルシアナ。15歳の節目の年に、きっと自分自身で掴んだ大きな贈り物になることでしょう。
彼女はどんな日本を見、どんな日本を感じるのでしょうか。
私は彼女に、日本で写真や映像をできるだけたくさん撮ってくるように、そしてポルトヴェーリョに戻ったら機会を設けてその体験を他の生徒たちにも伝えるように、ということを厳命しています。
彼女の特別講義を今から楽しみにしています。