エチオピアの公用語:アムハラ語 Amharic, the official language in Ethiopia
エチオピアの公用語は英語とアムハラ語です。約80の民族がいると言われているエチオピアには、それぞれの部族毎にそれぞれの言葉がありますが、かつて、アムハラ族が政権を取り、自分たちの言葉であるアムハラ語を公用語としました。
アムハラ語には体系的なテキストもほとんどなく、習得にはかなり苦戦を強いられます。しかし、英語がほとんど通じないエチオピアの田舎で暮らすためには、アムハラ語の習得は必要不可欠です。
アムハラ語について少し説明すると、語順は日本語とほぼ同じ、かつ、日本語と同じように、主語が省略可能です。というのも、主語によって述語が10通りにも変化するため、主語を省略しても意味が通じるからです。
また、アムハラ語には母音が7つあり、破裂音などもあって発音は難しいですが、一方、単語数は少ないようです。例えば、「音」はアムハラ語で「ディムツ」と言いますが、この「ディムツ」には「声」という意味もあります。「音」と「声」が同じ単語でいいのかと、最初はかなり驚きました。
さらに、アムハラ語はアフリカ大陸の言葉としては珍しく、独自の文字も持っています。先ほどの「ディムツ」ですが、アムハラ文字では
と表記します。
エチオピアで使われるPCには、このようなアムハラ文字入力ソフトがインストールしてあります。
田舎ではお店の看板もアムハラ文字だけで書いてあったりするので、文字が読めたり書けたりすると大変役に立ちますし、驚いてもらえるので、コミュニケーションツールとしてかなり使えました。
これはエチオピアコーヒー屋さんの看板です。この場合は写真もあるので文字が読めなくても分かりますが。