エチオピアの学校の制服(2) Varieties of modern school uniforms of Ethiopia (2)
エチオピアでは、女性が坊主頭であることが珍しくないことは「エチオピアの学校の制服」で書いた通りなのですが、私が見た限りでは、大人になってから坊主頭にしている女性は、村落部在住か「町で働く村落部出身のお手伝いさん」がほとんどであったように思います。思い起こしてみれば、私の周りの公務員や商店勤務の女性はみんなロングヘアでしたし、それに対して男性はみんな坊主頭でした。
制服に関しては、私が学校の制服を着ていた1980年代後半~90年代前半の日本(の田舎)のものよりも現在のエチオピア北部の小さな町の学校の方が自由度は高いと思いますが、服装全般や髪形について言えば、現在の日本の方が自由度は高いと思います。
学校の制服ではなく服装全般としては、一般的に、エチオピアの男性と女性は全く異なった格好をしているため、私を含めた外国人がTシャツとGパン姿でいると、男性でも髪が長かったり女性でもショートヘアであったりするせいもあるのか、現地の人には男性か女性か分からないらしく「男なの?女なの?」と直接聞かれたり、すれ違った途端にそういう会話を交わしているのが聞こえたりすることもよくありました。
参考までに下の写真は県庁勤務の私の同僚です。上から女性グループと男性グループ。普段の生活も男性と女性は別々に行動することが多いです。
写真から分かるように、一般的に同僚の女性はロングスカートとサンダル履きで髪型はロングヘアを編んだりまとめたりしており(頭にスカーフを巻いている人も多いです)、男性はスラックスと靴履きで、頭は坊主です。
エチオピアでも、子どもだからといってジェンダー的役割から自由なわけではなく、例えば女子生徒がサッカーをすることなどは、大人たちからあまりよく思われてはいないようでしたし、以前に紹介したコーヒーセレモニーも女の子しかやっていませんでした。
なぜ学校の制服だけがジェンダー的な自由度が高いのか、もしかしたら経済的な理由から、お兄さんのお下がりを着ているのかなと思って聞いてみましたが、そういうわけではなくその女子生徒はズボンを選んだとのことでした。