エチオピアでの子育て Raising children in Ethopia
私がエチオピアで見た子育ては、主に母親が担っているようでした。
私が気になっていたのは授乳です。日本では大っぴらに授乳している女性を見たことはありませんでしたが、エチオピアでは男性がいても平気で授乳していました。子どもがかなり大きくなって母乳が出なくてもおっぱいをくわえていたりするみたいです。
私が仲良くしていたいくつかの家庭ではどこも父親の影は薄めでした。というのも、父親は出稼ぎなどでほとんど家にいなかったからです。かといって父親の影響がないというわけではありません。エチオピアにはファミリーネームがなく、エチオピア人の名前の構成は「自分の名前+父親の名前(+父親の父親の名前)」なので、常に父親が誰かということはついて回ります。ちなみに未婚の母の場合は、父親の名前の代わりに「母親の父親(つまりおじいちゃん)」の名前を使います。
家事も育児もほとんど女性が担っていますが、町の家庭にはお手伝いさんがいることが多く、また、地域全体で子どもを見ているようなので、日本もちょっと前はこんな感じだったんだろうなと思っていました。
こちらは私が住んでいた家の近所のお手伝いの女の子(多分田舎の親戚の子)で、背負っているのは妹ではなく、奉仕している家の赤ん坊です。
子育てとはちょっと視点が違いますが、私がいつも感心していたのが、子どもたちの顔がお母さんにそっくりだということ!もちろん「お父さん似だね」という子もたくさんいますが、それ以上にどの子もお母さんにそっくり。そのそっくりぶりはもう驚愕するほどです。(これはどうしてでしょうね?)
例えばこちらのお母さんと娘さん。太陽が眩しいのか目の細め方まで同じ。
目鼻立ちがくっきりしているから「似ている」ということも分かりやすいんでしょうか。エチオピアでよく「鼻はどこにあるの?」とからかわれていた平坦な顔立ちの私には羨ましい限りです。