移民バッグ ’Immigrant’s Bag’
前回の投稿のころはまだ寒かったのに、もう大久保にも桜が咲き始めた。来週には、きっと満開だ。
少し日が経ってしまったけれど、皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか。
ぼくはというと、今日から少し関西に出かけることになった。5泊くらいするので荷物が多いのだけど、そのために持って行くカバンが、これ、「移民バッグ」。
うーん、写真が下手だけど、このカバン、結構大きい。下の方にチャックがついていて、高さを調節することもできる。もちろんキャスター付き。
……え、それよりも「移民バッグ」という名前について?
いやそれが、実際にそういう名前で売っていたのだ。新大久保の本屋で。
ぼくの好きなとある漫画家さんは、自分が住む街を題材にギャグ漫画を描くひとなのだけど、そのひとは取材において、ネタが欲しければ傍観者になるな、ということを大切にしている。
店先に並べてあった移民バッグを見て、最初はぼくも興味を惹かれ、でも写真だけ撮って通り過ぎた。
けど、そこで頭に思い浮かんだのがその漫画のこと。正直、移民バッグについて知りたい。けど、買わずして情報だけ引き出すのは信条にもとる。ネタが欲しければ、傍観者にならない。
そう思ったぼくは移民バッグをレジに持って行きてがら、お店のおねえさんに質問し、いろいろ移民バッグについて知ることができた。
なんでも、韓国のランドセルを得意とするカバンメーカーが作っているバッグで、向こうでは相当ポピュラーなものなのだという。
使い方としては、東大門あたりで服を買う時などに持って行って、これにいっぱいに買い物をして帰るのだそうだ。また、引っ越しの際にも荷物を詰めて運ぶらしく、それが「移民」という名前の由来ではないかということ。
このお店では3~4年前から扱っているらしいが、そもそもなぜ本屋で移民バッグを売っているのか?もっと聞きたかったのだけど、おねえさんは忙しそう。
今度は東京~関西間で使った感想を話しつつ、もっと移民バッグについて教えてもらおうと思う。
さて、前回まで大久保の歴史を書いてきて、いよいよ90年代~2000年代にまでたどり着いてきた。
新年度からは、傍観者にならないことを忘れずに、街の今を書いていきたい。
なにせここは文字通り、ぼくも含む、たくさんの「移民」の街なのだ。